都を離れた宇治に世を過ごす姉妹アゲマキとコゼリ。
ゲンジの息子カオルと孫ニオウは幼なじみだが、
ともに姉妹に惹かれ、恋い焦がれるライヴァルだった。
恋するアゲマキが亡くなり、思いのゆくえを失ったカオルの前に、
生き写しとしか思えない女性ウキフネが現われる。
カオルはアゲマキの影を追い、ニオウはコゼリがありながらウキフネに言い寄る。
二人のあいだで揺れ、思い詰めるウキフネ。
光り輝くプリンス・ゲンジがこの世を去ったのち、
とどまらぬ時の流れが引き寄せた物語は切ないクライマックスへと向かう──。
時代を超え、文化を超えて読者を魅了し続けてきた世界文学の傑作・源氏物語。
アーサー・ウェイリーの名訳で新たによみがえった物語がいよいよ完結。
切なさと感動の第4巻、ついに完結!
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