“Community” という言葉も、“美しい” という言葉も、捉え方は人それぞれだと思いますが、ともに情緒的な価値とつながる主観的な感覚を伴う言葉です。また、ともに「文化」の存在を前提とする感覚でもあります。本誌では、“Community” と “美しい” という二つの感覚を糸口とすることで、私たちの人生の土壌となる「文化」を、その「文化」を耕し育む「青い地球と呼応する経済」のあり方を探究したいと思います。親密さや美意識といった数値に置き換えにくい価値を大切にできるビジネスに「こういう可能性があったのか」と驚き、希望のある経済活動の選択肢として世界と共有していきます。そして、かつてレヴィ・ストロースが「人間と自然のあいだにある親密な関係の具体化」と言った “はたらく” の姿を、多様性と固有性をもって未来へと渡していきたい。そのために私たちは、手元の画面上が賑うことよりも、自らのライブラリーに収集する価値を感じることを記録していきます。
私たちの子どもたちが、自宅の本棚から本誌を手にとって、この青い地球のどこかへ旅立つ日を夢見て。
¥2,200 (税込)